糖尿病薬物療法認定薬剤師に必要な「P単位」とは?取得方法と他制度との互換性を解説

白衣を着た茶色のダックスフンド(なお先生)が、糖尿病薬物療法認定薬剤師に必要な「P単位」について解説している図解。左側には「G単位」「CDEJ単位」「P単位」が絡まり合って悩む男性薬剤師のイラスト、右側には「学術集会」や「e-ラーニング」を経由して認定資格と「JPDS専用通貨(P単位)」を取得する最短ルートが描かれている。

糖尿病薬物療法認定薬剤師(JPDS)の取得を目指す際、最初に確認するのが「申請に必要な単位」です。 申請要項には「P単位(P認定単位)」という用語が出てきますが、普段、日本薬剤師研修センターなどで取得している単位(いわゆるG単位など)とは何が違うのでしょうか? 「今持っている単位は使えるのか?」 「新しく何を集めればいいのか?」 この記事では、これから認定を目指す薬剤師の方に向けて、糖尿病薬物療法認定薬剤師に必要な単位の基礎知識と、他の認定制度との互換性・ルールの注意点について解説します。


1. 「P単位」とは何か?

「P単位(P認定単位)」とは、日本くすりと糖尿病学会が発行・認定する独自の研修単位のことです 。 この学会の認定制度には、第一段階である「糖尿病薬物療法履修薬剤師」と、その上位の「糖尿病薬物療法認定薬剤師」というステップがあり、それぞれ申請に必要な単位数が明確に決められています。

① 糖尿病薬物療法認定薬剤師 の申請要件

すでに「履修薬剤師」を取得している方が、認定薬剤師へステップアップするために必要な単位です。

  • 必要な合計単位数: 履修薬剤師取得後に 20単位以上
  • そのうち「P単位」: 15単位以上が必須

② 糖尿病薬物療法履修薬剤師 の申請要件

まず最初に目指すことになる「履修薬剤師」の申請に必要な単位です。 (※他の認定資格を持っているかどうかで、必要な合計単位が変わります)

【A. 通常の申請】

  • 必要な合計単位数: 30単位以上
  • そのうち「P単位」: 15単位以上が必須

【B. 各種認定等の資格を取得している申請者】 以下のいずれかの資格を既に有している場合は、合計単位数が軽減されます 。

  • 必要な合計単位数: 20単位以上(通常30単位から軽減)
  • そのうち「P単位」: 15単位以上が必須

※対象となる資格(例)

  • 薬剤師認定制度認証機構により認証された生涯研修認定制度による認定薬剤師(いわゆる研修認定薬剤師など)
  • 日本病院薬剤師会生涯研修履修認定薬剤師
  • 日本病院薬剤師会日病薬病院薬学認定薬剤師
  • 日本医療薬学会各種専門薬剤師

つまり、どの段階・どのルートであっても、「日本くすりと糖尿病学会が発行する『P単位』を最低15単位集めること」は絶対に避けて通れない必須条件となります 。

2. P単位の主な取得方法

P単位を取得するための最も代表的な方法は、学会が主催する学術集会への参加です。

  • 日本くすりと糖尿病学会 学術集会(年次大会)
    • 現地参加などで、まとまった単位(例:4単位など)が取得可能です 。
  • 地方会・公開シンポジウム
    • 学会が主催または共催する地方会などでも単位が付与される場合があります 。
  • Web開催・e-ラーニング
    • Web開催やハイブリッド開催の学会に参加した場合も、所定の要件を満たせば単位として認められます 。

3. 他の制度(研修認定薬剤師など)との互換性について

ここでよくある疑問が、「日本薬剤師研修センターなどの単位(他のプロバイダー認証単位)は使えるのか?」という点です。 結論から言うと、制度上の互換性はあります 。ただし、以下の2つの点に注意が必要です。

① 他の単位は「P単位」の代わりにはならない

日本薬剤師研修センターなどの単位は、申請に使用することができます(互換性あり) 。 しかし、これらは通常「P単位」としてはカウントされず、「P単位以外の認定単位(残りの5単位枠など)」として扱われます 。 あくまで、申請に必要な「必須の15単位(P単位)」は、学会主催の研修等で集める必要があります 。

② 「ダブルカウント(二重使用)」は不可

これが最も重要なルールです。1つの研修受講実績(1枚の受講シールや参加証)を、複数の認定制度の申請に同時に使用することはできません 。

  • 研修認定薬剤師(薬剤師研修センター)の申請に使用した場合
    • → 糖尿病薬物療法認定薬剤師の申請には使用できません 。
  • 糖尿病薬物療法認定薬剤師の申請に使用した場合
    • → 研修認定薬剤師の申請には使用できません 。

「互換性がある」といっても、「コピーして両方に使える」という意味ではないため、単位をどの資格の申請に使うか自分で管理する必要があります 。

4. まとめと管理のポイント

認定を目指す場合、以下の手順で単位を管理することをおすすめします。

  1. P単位の確保: まずは必須となる「P単位(15単位分)」を集めるため、日本くすりと糖尿病学会の学術集会等のスケジュールを確認する。
  2. 参加証の保管: P単位として申請する場合、参加証の原本(または規定に沿った写し)が必要になります 。紛失しないよう「糖尿病認定用」として専用ファイルに保管する 。
  3. 使用先の振分: 他の研修単位と混同しないよう、「これは糖尿病用」「これは研修認定用」と明確に分けて管理する。

【免責事項】

本記事は、執筆時点での情報に基づき、著者の個人の解釈として作成されたものです。認定制度の規定は年度により改定される場合があるため、申請の際は必ず主催学会の公式ホームページや最新のアナウンスをご確認ください。

一般社団法人 日本くすりと糖尿病学会 https://jpds.or.jp

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